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| ▲スケッチ(原画) |
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▲型彫り |
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| ▲和紙に糊 |
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▲糊置き |
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| ▲色差し |
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▲水元 |
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| ▲裏打ち |
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▲型染 版画 |
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「一夜、風に吹かれて地表は落ち葉に彩られてしまった。その中に精妙な形にくりぬかれたいくつもの葉があった。虫食いの造形である。おもしろくしかも不思議な形象であった。それら一枚一枚を老僧は手にとって楽しんでいた。
老僧は本道にあがり読経した。経典を見ればすでに文字が失われ、渋紙色の虫食い模様の世界が展開されていた」
この古い挿話は、私の型染 版画のひとつの契機となったものである。
日本に仏教が伝来したころ、布教の札(印仏・摺仏)量産のため木版と合羽摺りの技法が大陸から伝播された。
合羽摺りは、糊防染型染めの進歩により布に点火され、公家武家の家紋、シンボルとしての旗・幟の染色に、琉球紅型、型友禅、武士の袴(江戸小紋)、庶民の浴衣(中形)、着物の世界は発展した。木版は和紙に点火して、経典、和本、浮世絵の世界へ発展した。双方、江戸時代に世界が注目する日本美の極地を生み出したのである。
型染めの要素「防染糊」は、米作り日本では良質な糯米粉と米糠が得られた。何枚もの和紙を柿渋で塗り重ねて出来上がる、彫るための紙「渋紙」は、古くから強靱な和紙と豊富な柿がある。日本の風土が必然的に生みえた型染めの世界なのである。
彫り上げた型紙を版とし、布から和紙に変えて染め上げる、和紙が複製の核となり限定をうつことで「型染 版画」として銘名し、制作に着手して30年。暮らしの中で出会う感動を大切にし、「自然と生活のゆらぎ」をテーマに型染 版画を発表してきた。
型彫りは、「日向」「影」「日向のくくり」「影のくくり」の四つの基本彫ですべての風景を表現する。渋紙を彫り抜く合い間に光を当てて彫り具合を見つけるとき、型彫りの喜びを感じる。型彫りに重要な制約がある。それは彫り抜いた形がばらばらにならないように「つなぎ」をつけること、つなぎをつなぎと感じさせない工夫をすることで独特の緊張感と小気味よさを生み出すことができる。木版や日本画にない型染 版画の世界である。
私は団塊の世代で、戦後の新しい西洋思考教育の影響を受けて育った。しかし肉体的には故郷但馬の運命共同体的東洋思考が詰まっている。そのせめぎあいの中で表現の世界に型染めに使用される型紙の技術的意味の言葉があるが、視野を変えて、人と人へのつなぎ、また、男女、時代、文化……多くの言葉を直感してつけたものである。
自分の感動を「ゆらぎ」の言葉に置きかえ、渋紙をフィルターとし、「つなぎ」「ゆらぎ」をテーマに型染 版画を発表し続けることで、21世紀のつなぎとしたい。
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